歯を白くする方法は何がある? それぞれのメリット・デメリット
歯を白くする方法は何がある? それぞれのメリット・デメリット
「前の歯の変色が気になる」
「笑ったときに見える金属が嫌」
このような声をしばしば耳にします。今回は歯を白くする方法3選をお伝えします。
1 歯を白くする方法3選
クラウン治療
クラウン治療は、専門的には「補綴(ほてつ)治療」と呼ばれます。補綴治療とは、虫歯などにより、「失った歯の一部を補うための治療」を指します。一般的には、奥歯などの噛む力が求められる部位においては、「金歯」などを用いますが、前歯などの見た目に関わる部位には、金属を用いる事はできません。このようなときに「金属」ではなく「白い材質」のものにすることで、審美性を守ることができます。
また、虫歯などの治療要因がない場合においても、歯の「変色」などを改善したい場合に、クラウン治療を行うこともあります。
このような場合に用いる材質には「セラミック」「ジルコニア」「プラスチック」などが主としてあります。
セラミックによる審美回復
セラミックの最大の特質は「透明感のある白さ」にあります。歯には透明感があるため、ただ白いだけでなく、その透明感も再現することが可能です。いわゆる、本当に綺麗な白さを求めている方には、セラミックによる治療がベストとなります。
もう1つの特徴は、「プラーク(歯垢:細菌)が付着しにくい」という点です。その結果として、2次的な虫歯の感染リスクを引き下げることができます。
唯一の欠点は、やや脆さがあるということです。したがって、前歯で何か硬いものを噛んでしまった場合に、かけてしまうことが稀にあります。
*クラウン治療の最大の欠点は、「2次虫歯のリスク」の高さです。それを抑えるという観点で、セラミックによる治療は長期的に安定します。
ジルコニアによる審美回復
ジルコニアの最大の特質は、天然歯と区別がつかない「自然な白さ」の再現と、セラミックの欠点である「脆さ」の克服です。
近年のジルコニア治療は、以前のそれとは大きく異なり、セラミックにも匹敵する審美性を確保することができます。
欠点は、金歯などの歴史のある良質な材質と比較し、柔軟性に劣ることです(それは他の材質も同様です)。
したがって、奥歯においては、その噛み合わせを考慮して選択することが重要です。
プラスチックによる審美回復
プラスチックの最大の特質は、経時的にコーヒーや赤ワインなどの着色物により、色が変化してしまうことです。したがって、長期間にわたり白さを保持することは困難となります。
また、材質の関係により、プラーク(歯垢:細菌)が付着しやすく、虫歯の2次感染リスクが高い傾向にあります。
その他、セラミックやジルコニアと比較し、外れやすいことや、破折しやすいなどの特徴があります。
ラミネートベニア治療
ラミネートベニア治療は、歯の表面を一層だけ削り、そこに「爪」のような薄さの白い材料を接着する治療です。
この方法の最大の利点は、歯を大きく削る必要がないことです。
ホワイトニング
歯のホワイトニングは、歯を一切削ることなく、漂白により歯を白くする方法です。
ただし、永久的に漂白されるものではなく、時間と共に元に色に戻るため、歯のクリーニングなどと併用し、定期的に行うことが必要です。
ただし、ある程度の期間はもちますので、比較的安価な費用で行うこともでき、推奨しております。
関連記事:自宅で行うホワイトニング
関連記事:クリーニングとホワイトニングの違い
2 治療にかかる時間
・クラウン治療:1~3週間
・ラミネートベニア治療:1~3週間
・ホワイトニング:1日タイプ、2週間タイプ
*ホワイトニングは、ご自宅で徐々に白くしていくタイプは2週間ほどかかります。
歯科医院で行う場合は、2時間ほどで漂白できます。
なお、自宅で行うホワイトニングは、後戻りの速さが遅い傾向にあります。
3 治療時の痛み
クラウン治療の場合
その歯に神経がある場合には、そのまま削ると痛いため、必ず麻酔を行います。そのため、大きな痛みを感じることはありません。
*麻酔の効きやすさには個人差があるため、多少の「しみる」という程度の痛みは生じることがあります。
ラミネートベニア治療の場合
ラミネートベニア治療では、削る深さが少ないため、ほとんど痛みを感じることはありません。
*痛みの感じ方には個人差がありますので、多少の「しみる」という程度の痛みは生じることがあります。
ホワイトニングの場合
ホワイトニングは、「知覚過敏」を起すことがありますが、苦痛を伴うような痛みはありません。
4 まとめ
価値観を大切にし、その方にとってのベストを選択することが大切です
歯を白くする治療法には「クラウン治療」によるもの、「ラミネートベニア治療」によるもの、「ホワイトニング」によるものの3パターンがあります。ここでは紹介しませんでしたが、過去に行った「部分的な銀歯」などを白くする方法もあります(インレー治療)。
これらの対応の基準は、「どの程度白くしたいか?」「自然な色にしたいか?」「歯をあまり削りたくないか?」「歯を全く削りたくないか」などの、その方の価値観によります。先生とともに、その方の要望に最も合う対応を考えていくことが大切です。
神保町野本歯科医院 野本幸平
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