歯の検診
なぜ「定期健診」が必要なのか?

どれだけ丁寧に歯を磨いていても、完全に汚れを取りきるのは非常に難しいものです。
歯ブラシが届きにくい部分には歯垢(プラーク)が残りやすく、やがてそれが硬くなって歯石となります。
歯石は歯ブラシでは除去できず、放置すると虫歯や歯周病の原因になります。
定期的な歯科健診では、こうした目に見えないリスクを早期に発見し、未然に防ぐことができます。
たとえ自宅でのケアが万全でも、歯科医院での専門的なチェックとクリーニングは欠かせません。
定期健診で何をするの?神保町野本歯科医院の検査内容

「歯医者での定期健診って、ただ歯石を取るだけ?」
そんなふうに思っていませんか?
いいえ、実は本当に質の高い定期健診は、見た目のクリーニング以上に、将来のお口の健康や、全身の病気予防にもつながる非常に大切な時間です。
神保町野本歯科医院では、単なる「掃除」や「虫歯チェック」だけでなく、精密な検査と予防の観点から、患者さま一人ひとりに最適なケアをご提供しています。
神保町野本歯科医院で行う主な検査内容
① 視診(見てわかる異常のチェック)

まずはお口全体を“目で見る”ことから始まります。
当院では単なる目視にとどまらず、拡大鏡や口腔内カメラを活用し、肉眼では見逃しやすい小さな変化まで見逃しません。
チェックするポイント
虫歯の有無(初期の白濁も見逃しません)
歯の欠けや摩耗、詰め物・被せ物の状態
歯と歯の隙間の汚れ
歯ぐきの腫れや出血の兆候
過去の治療部位に問題がないか(再発チェック)
② 触診(直接確認する感覚的な検査)

視診では分かりづらい変化を、専用の器具(探針・インスツルメント)で丁寧に確認します。
触診は、細かい感覚と経験を要する“熟練の技術”が必要です。
当院では、歯科医師が細かなチェックを行います。
チェックするポイント
「変色している部分」が単なる着色なのか、実は虫歯の進行によるものなのか。
見た目では異常がないように見える被せ物の下で虫歯が広がっていないか。
③ 歯周病の検査(歯ぐきの健康を守るために)

日本人が歯を失う原因の第1位は、虫歯ではなく歯周病です。
そのため、歯周病の有無や進行度合いを把握することは、定期健診において最も重要な検査のひとつです。
歯周病は初期にはほとんど自覚症状がありません。
気づかぬうちに進行し、やがて歯が抜けてしまうことも…。
だからこそ、プロによる定期的なチェックが欠かせないのです。
具体的には何をするの?
専用の細い器具(プローブ)を歯と歯ぐきの間に挿入し、歯周ポケットの深さを計測します。
同時に、出血の有無・歯ぐきの腫れや退縮・歯のぐらつき なども確認します。
④ レントゲン検査(見えない部分を可視化)

当院では、必要に応じてデジタルレントゲンによる検査も実施します。
当院のデジタルレントゲンは、被ばく量が従来の1/4〜1/10と非常に少なく、安全性にも配慮しています。
チェックするポイント
歯と歯の間の虫歯
詰め物・被せ物の内部状態
歯を支える骨の状態(歯周病の進行度)
親知らずの位置
嚢胞(のうほう)や腫瘍などの病変の有無
⑤ 咬み合わせのチェック(全身のバランスにも影響)

あまり知られていませんが、かみ合わせのズレは肩こり・頭痛・顎関節症など全身症状にも影響します。
当院では咬合状態や歯のすり減り具合をチェックし、必要に応じて調整やマウスピースの提案を行っています。
検査後はクリーニングへ
検査後には、以下のようなプロフェッショナルケアを実施します。
歯石の除去(スケーリング)
歯の着色汚れの除去(ステインクリーニング)
歯面の滑沢仕上げ(PMTC)
これにより、虫歯や歯周病の原因となるプラークやバイオフィルムを徹底除去し、ツルツルとした健康な歯を維持することができます。
定期健診の頻度について
通院頻度は患者様のお口の状態により異なりますが、一般的には以下のような目安があります。
健康な方:3~4ヶ月に1回
歯周病リスクがある方:2~3ヶ月に1回
重度の歯周病や治療中の方:月1回
当院では、患者様一人ひとりに合った頻度をご提案いたします。
大切なのは「継続すること」。通い続けることで、確実にお口の健康が維持されます。
定期健診を受ける5つのメリット
虫歯・歯周病の早期発見・早期治療が可能
将来的な治療費の大幅な削減につながる
健康な歯を削らずに済む(寿命を延ばせる)
口臭や見た目の清潔感が保てる
全身の健康リスクを軽減できる
「治療しない」ことこそ、最良の治療

私たち歯科医師が理想とするのは「治療が必要ない状態を維持すること」です。
一度削った歯は元には戻りませんし、詰め物・被せ物には寿命があります。
つまり、"治したから終わり" ではないのです。
健診での早期発見・予防こそが、もっとも理にかなった方法であり、費用対効果も非常に高いのです。
保険診療で受けられる予防ケア

多くの患者様が「予防=自費診療」とお考えですが、実は定期健診やクリーニングの多くは健康保険の範囲内で受けられます。
歯が痛くなってから通うのではなく、痛くなる前にチェックすることで、治療費を抑え、健康な状態を長く保つことができます。
私たちは、患者さまの大切な歯を「一生、自分の歯で過ごせるように」守り抜くお手伝いをしたいと考えています。
そのために、毎回の定期健診を“流れ作業”ではなく、真剣なチェックの場と捉え、丁寧かつ精密な検査を実施しています。
これからも安心して通っていただける「かかりつけ医」として、皆さまのお口の健康を支えてまいります。