歯の磨き残しはどこに多いか? 1位はあの歯の裏側
2025/06/13
歯の磨き残しが多いベスト3
歯ブラシをしっかりと行っても、4割は磨き残しがでると言われています。今回は、特にどの部位に磨き残しが出やすいのかを説明します。
3位:上の奥歯の表面
全体的に良く磨けている人においても、意外と磨き残しが多いのが、「上の奥歯の表面(頬側の面)」です。特に利き腕側の奥歯は磨き忘れが多い傾向にあります。
対応:奥歯の表面を磨き残しが多いと思いながら磨く
奥歯の表面を磨き残しが多いと思いながら磨くだけでも、大きなアドバンテージになります。大切なことは、歯ブラシの毛先を歯の表面に当てて、丁寧に「ゆっくり」と磨くことです。ゴシゴシよりも「ゆっくり」が重要です。
関連:フロスのやり方
2位:歯と歯茎の間
歯の表面はしっかり磨けている方でも、歯と歯茎の間を丁寧に磨けていない場合はしばしば見受けられます。歯と歯茎の間には歯周病菌が多く含まれているため、歯周病予防の観点でも重要です。
また、この箇所は「長い間取り除いていない」という場合も多く、その場合、「軟らかい歯垢」が「硬い歯石」になっていることがほとんどです。歯垢が石灰化した歯石は、歯ブラシでは除去することはできません。力づくで除去しようと、強く磨いてしまうと、歯茎の退縮や痛みを引き起こす原因となります。
したがって、1度歯医者さんでしっかりクリーニングをしてもらうことが大切となります。歯石の下にはたくさんの歯周病菌が潜んでいるため、除去すると同時に、歯茎の発赤が確認でき、出血を起こします。
対応:歯ブラシの毛先を45度にして磨く
通常、歯ブラシの毛先は歯に対して90度にあてます。それは歯の表面を磨くときには最適ですが、歯と歯茎の間を磨くときには効果がありません。歯と歯の間の歯垢を取り除くためには、毛先をやや45度に斜めにして磨くことが肝心です。
また、この部位は歯茎に触れることもあるため、ゆっくりとソフトに磨くことが大切です。歯茎は毛先で強く磨いてしまうと、退縮してしまうため、歯の根っこが露出する原因になります。
1位:下の前歯の裏側、下の前歯の歯と歯の間
ここは最も磨き残しが多い箇所の1つです。下の前歯というのは、歯と歯の間にもとても歯垢が溜まりやすいですが、裏側の歯と歯茎の間にも非常に歯垢が残りやすい傾向にあります。そして、その多くが歯石になっているため、歯ブラシでは除去できない状況がほとんどです。
対応:この部位は歯ブラシに加えて、デンタルフロスを用いる
歯と歯の間というのは、歯ブラシだけではどうしても磨くことが難しい傾向にあります。したがって、面倒だなぁと思う方でも「まずは下の前歯」だけ、フロスを用いる事が効果的です。フロスのやり方は以下の記事をご参照ください。
関連:フロスのやり方
まとめ
歯をしっかりケアして、人生の質(健康寿命)を守る。
歯のケアの質の高さが、歯の寿命に大きく影響します。平均寿命が延びている現代では、よりいっそう歯の健康が人生の質に影響を及ぼします。
今回ピックアップした3つの箇所は、特に磨き残しが多い傾向にありますので、「意識」「毛先の向き」「フロス」を取り入れていくことが大切です。そして、クリーニングというのはほとんど痛みがありませんので、ぜひ気軽な気持ちで歯医者さんに足を運んでいただくことを推奨します。
神保町野本歯科医院 野本幸平
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