歯科健診の有無と死亡率の関係
2025/05/26
男性で1.45倍、女性で1.52倍
(Dental checkups and all-cause mortality in older adults aged ≥75 years: a large retrospective cohort study)
かねてより、歯の健康と全身の健康の関係性は様々な媒体で述べられてきましたが、今回は「歯科健診の受診有無と死亡率の関係性」を本格的に研究した論文をご紹介します。
2025年5月7日に国際的な学術誌である「Journal of Gerontology: Medical Sciences (著者:Naoko Otsuki、Tomoaki Mameno)」に、次のような研究結果が掲載されました。
研究内容
75歳以上の946,709人を分析対象として、歯科健診の受診有無と歯科・医療レセプトデータを用いて、歯科健診・歯科受診の有無とその後の死亡の関連を検討。
研究結果
歯科健診を受けた高齢者に比べ、歯科健診も歯科受診も受けていない高齢者は、死亡のリスクが「男性で1.45倍、女性で1.52倍」である。
この背景にあるものとして「定期的な歯科メインテナンス」の意義を次のように指摘しています。
・歯の喪失予防に有益
・口腔衛生維持に有益
・定期的な歯科メインテナンスに行く高齢者はもともと健康意識が高く、死亡リスクを下げるような健康行動を取りやすい。
この研究結果は、高齢大国の日本において、極めて重要な結果だと思います。事実、当院の歯科健診を長年受診されている多くの高齢者の方は、皆健康的で長生きをされている傾向があります。より多くの方が、歯の健康意識を高く持っていただき、それが健康全般に大きくつながることを期待したいです。
神保町野本歯科医院 野本幸平
【今回の研究の詳細URL】https://doi.org/10.1093/gerona/glaf100
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