味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割

      2026/02/18

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

神保町野本歯科医院の院長、野本です。

「大好きな料理の味が薄く感じる」
「何も食べていないのに口が苦い」

味覚の異常は、単に食事が楽しめなくなるだけでなく、全身疾患や栄養不足、あるいは心の疲れを知らせる大切なサインです。
味覚異常のパターンから原因、そして最新の治療法までを詳しく解説します。

 

あなたはどのタイプ?味覚異常の4つのパターン

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

味覚異常と一口に言っても、症状によって大きく4つのタイプに分類されます。

味覚減退・消失
味が薄く感じる、あるいは全くしなくなる。

自発性異常味覚
何も食べていないのに、口の中に「苦味」「塩味」「酸味」などが常に残る。

異味症(いみしょう)
本来の味とは違う味(例:醤油が甘く感じる、金属の味がするなど)に感じる。

解離性味覚異常
特定の味(甘味だけ、など)だけが分からなくなる。

 

なぜ味覚が狂うのか?味覚異常の具体的な症状とメカニズム

1. 亜鉛欠乏性(食生活・栄養バランス)

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

最も頻度が高く、現代人に増えているタイプです。
舌の表面にある味を感じる細胞(味蕾)は、約2週間という猛スピードで生まれ変わります。
亜鉛はこの「細胞分裂」に必須のミネラルです。
不足すると新しい細胞が作られず、センサーの感度が鈍くなってしまいます。


主な症状

味の減退
全体的に「味が薄い」「砂を噛んでいるよう」と感じる。

特定の味がわからない
甘味や塩味だけが特に感じにくくなる。

 

2. 薬剤性(薬の副作用)

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

現在、数百種類以上の薬に「味覚異常」の副作用が報告されています。
薬の成分が直接唾液に混ざって味を変えるケースや、薬が体内の亜鉛とくっついて(キレート作用)、亜鉛を強制的に排泄させてしまうケースがあります。
血圧の薬、痛み止め、抗生物質などで多く見られます。


主な症状

異味症
何を食べても「苦い」「薬臭い」「金属の味がする」と感じる。

自発性異常味覚
食べ物が口に入っていないのに、常に嫌な味が残る。

 

3. 口腔疾患・ドライマウス由来

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お口の中の環境が物理的に悪化しているケースです。
唾液には「味の成分を溶かして運ぶ」役割があります。
ドライマウスで唾液が減ると、味の成分が細胞に届きません。
また、舌苔(ぜったい:舌の汚れ)が厚くなると物理的にセンサーを覆い隠してしまいます。


主な症状

塩味への過敏
常に「しょっぱい」と感じる。

粘つきと苦味
口の中がネバネバし、不快な苦味が続く。

 

4. 口腔灼熱症候群(BMS)・神経由来

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

脳や神経の「信号トラブル」によるケースです。
更年期のホルモンバランスやストレスにより、痛みや味を伝える神経が「混線」を起こしています。
何もないのに脳が「苦い」「熱い」という信号を勝手に作り出している状態です。


主な症状

金属味
アルミ箔を噛んだような、あるいは血のような味が続く。

食事中は平気
不思議なことに、実際に食べている間は正しく味を感じ、不快な味も消えることが多い。

 

5. 心因性(ストレス・精神的負荷)

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心の疲れが「味」として現れるケースです。
強いストレスにより、脳内の神経伝達物質(セロトニンなど)が不足し、味の情報を処理する脳のセンターが正しく機能しなくなります。


主な症状

解離性味覚異常
「甘味だけが全くわからない」など、特定の味覚だけが抜け落ちる。

気分の変動に連動
落ち込んでいる時に症状が強く、リラックスしている時は和らぐ。

 

具体的な症状とメカニズムのまとめ

原因 典型的な症状の現れ方 解決への第一歩

亜鉛不足

全体的に味がボヤける。

食事改善・亜鉛サプリメント

薬剤性

薬を飲み始めてから「苦味」が出た。

主治医への相談・薬の調整

ドライマウス

口が乾き、何を食べてもしょっぱい。

保湿ケア・唾液腺マッサージ

更年期・BMS

舌の痛みと共に「金属味」がする。

神経の過敏を抑える治療

鼻疾患(風味障害)

鼻が詰まると味がしない。

耳鼻咽喉科での治療

味覚異常は、一つの原因だけでなく「亜鉛不足 + ストレス」のように、複数が重なっていることも珍しくありません。
味覚異常がある場合、「いつから」「どんな時に」「どんな味がするのか(あるいはしないのか)」を細かく分析することで、この複雑に絡み合った原因を一つずつ紐解いていきます。

 

味覚異常セルフ診断シート

ご自身の味覚の違和感が、どのような原因で起きているのかを整理するための「味覚異常セルフ診断シート」を作成しました。
このシートの結果をメモして受診時に持参いただくと、診断が非常にスムーズになります。
以下の質問に対して、当てはまるものにチェックを入れてください。

 

1. 症状の現れ方について(タイプ診断)

 

2. お口の状態について(口腔環境・ドライマウス)

 

3. 全身状態と生活習慣(栄養・薬剤・心因性)

 

4. 特徴的なサイン(口腔灼熱症候群・BMS)

 

シートの結果から推測される可能性

1・3に多くチェックがついた方

【亜鉛欠乏性・薬剤性】の可能性

食生活の偏りや、服用中のお薬が体内の亜鉛を奪っている可能性があります。
内科での血液検査や、お薬の見直しを検討しましょう。

 

2に多くチェックがついた方

【ドライマウス・口腔疾患由来】の可能性

唾液不足や舌の汚れが原因で、味のセンサーが正常に働いていない可能性があります。
歯科での専門的なクリーニングや保湿ケアが効果的です。

 

4にチェックがついた、または24時間味が変な方

【口腔灼熱症候群(BMS)・神経由来】の可能性

舌の見た目に異常がなくても、神経の信号が混線している状態が疑われます。
歯科・口腔外科や心療内科での専門的なアプローチが有効です。

歯科医師からのアドバイス

味覚異常の診断において最も重要なのは、患者さまの実感です。
特に「食事中だけは大丈夫」という4の項目にチェックがついた方は、BMS特有の神経の誤作動である可能性が高く、一般的な亜鉛サプリメントだけでは改善しないことがあります。
この診断シートの結果をスマホで撮影するか、メモして当院へお持ちください。
原因を一つずつ切り分け、あなたの「美味しい」を取り戻すための最適なプランをご提案します。

 

味覚異常の受診ガイド:各科の役割と検査の流れ

1. 歯科・口腔外科:お口の「現場」をチェックする

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

まず最初に受診することをお勧めするのが歯科です。
なぜなら、味を感じる「舌」や「唾液」の状態を最も詳しく診ることができるからです。
口腔乾燥(ドライマウス)、舌苔(舌の汚れ)、口内炎、舌痛症、口腔灼熱症候群(BMS)など、お口の中の物理的な原因を除外・診断します。


検査項目

視診・触診
マイクロスコープ等を用い、舌の表面の組織(味蕾)の状態や粘膜の病変を拡大して確認します。

唾液検査
唾液の分泌量や質を測定し、乾燥が味覚に影響していないかを調べます。

口腔内写真・レントゲン
歯周病や不適合な詰め物が刺激になっていないかを確認します。

 

2. 耳鼻咽喉科(耳鼻科):味覚検査の「スペシャリスト」

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

味覚そのものの数値を測る専門的な検査や、鼻の症状が原因(風味障害)と思われる場合に適しています。
「電気味覚計」などの特殊な機器を用いた味覚の精密測定や、嗅覚(におい)との関連を調べます。


検査項目

電気味覚検査
舌に微弱な電流を流し、神経が味を感知しているかを数値化します。

ディスク味覚検査
5段階の濃度の試薬を染み込ませた紙を舌に置き、どの濃度から味を感じるかを調べます。

鼻腔ファイバー検査
鼻詰まりが原因で「風味」が分からない場合、鼻の内部を内視鏡で確認します。

 

3. 内科:全身疾患や「栄養」のバランスを診る

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

食事の偏りや、持病のお薬、全身の病気が隠れている疑いがある場合に適しています。
血液検査による栄養状態の確認や、糖尿病・肝疾患・腎疾患などの全身疾患の有無を調べます。


検査項目

血液検査
亜鉛(Zn)、鉄分、ビタミンB12などの数値を測定します。

お薬手帳の確認
服用中の薬剤が「薬剤性味覚障害」を引き起こしていないか精査します。

全身チェック
糖尿病などの持病が神経に影響していないかを確認します。

 

【フローチャート】どこから行くのが正解?

ご自身の症状に合わせて、以下の優先順位で検討してみてください。

「口の中が乾く、舌が痛い、白い汚れがある」場合
まずは 【歯科】 へ

「鼻も詰まっている、味が全くしない、精密に数値を測りたい」場合
まずは 【耳鼻咽喉科】 へ

「たくさんの薬を飲んでいる、疲れやすい、食生活が乱れている」場合
まずは 【内科】 へ

 

受診時に持参・準備しておくとスムーズなもの

お薬手帳
薬剤性味覚障害の診断には不可欠です。

症状のメモ
いつから始まったか?
何を食べたときに異常を感じるか?(あるいは何も食べていなくてもするか?)
食事中に症状は変わるか?

血液検査の結果(直近のもの)
亜鉛や貧血の数値がすでに分かれば診断が早まります。

 

院長からのアドバイス

神保町の歯医者、神保町野本歯科医院で味覚異常は何科に行くべき?味覚異常の原因と、歯科・内科・耳鼻科の役割について解説

味覚異常は、原因を特定するまでに時間がかかることもありますが、歯科・耳鼻科・内科が連携することで、解決の糸口は必ず見つかります。
当院(神保町野本歯科医院)では、まずお口の環境を徹底的に診査し、歯科領域で解決できること(保湿や粘膜治療)から着手します。
同時に、必要であれば近隣の専門医をご紹介し、スムーズな連携を行っています。

「どこへ行けばいいかわからない」と立ち止まってしまうことが、一番のストレスになります。
まずは、一番通いやすい歯科医院の扉を叩いてみてください。

 



神保町野本歯科医院:https://nomodent5454.com/

〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-19-1 リーガルタワー神保町1F
電話:03-5276-5454

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都営地下鉄 神保町駅 徒歩1分

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