歯髄炎について。可逆性の歯髄炎、不可逆性の歯髄炎で症状も治療も大きく変わります。

      2025/07/22

歯の神経を抜くときの基準は? 歯髄炎とは?

Endodontic root canal treatment process. Medically accurate tooth 3D illustration.

歯髄炎とは、歯の内部にある神経(歯髄)に細菌感染が起こっている状態を示します。

歯髄炎には「可逆性の歯髄炎」「不可逆性の歯髄炎」の2つがあり、前者が「可逆的」(症状が元に戻る可能性)であるのに対し、後者は不可逆的な状態になっています。

したがって、これらの治療法は大きく変わってきます。

 

可逆性の歯髄炎

この場合には、歯髄への鎮静作用を期待する対応や、歯髄の一部が露出している(露髄)場合などへの薬の塗布など、主に「今ある神経を残すこと」を目的に治療を行います。

 

不可逆的な歯髄炎

この場合には、すでに神経が広く感染し、症状としては「何もしなくても痛い(自発痛)」や、「寝ている時の激痛」「熱いものを飲んだ時の痛み」などが生じており、神経を残すという選択はせず、感染した神経を取り除く治療を行います。

 

▰神経を残す、残さないか、の決定因子

神保町駅徒歩1分の歯医者、神保町野本歯科医院で、掌蹠膿疱症についての解説

神経を残すかどうかは、その症状が「可逆的なものか」「不可逆的なものか」の見極めが必要になります。

可逆的な症状=神経を残せる可能性が高い場合

・ときどきしみる

・冷たい水や冷気でしみる

 

不可逆な症状=神経を残せない可能性が高い場合

・何もしなくても痛い(持続的な痛み)

・しみるというよりも痛い

・冷たい水を飲むと痛みが緩和する

(この場合、熱いものを飲むと痛い場合が多い)

・噛んだ時に痛い

・寝ている時に痛い

 

▰神経を取り除く治療はどんな治療?

実際に神経を取り除く治療を行う場合は、まずは「感染した歯」を部分的取り除いていきます。

感染している歯は、軽くこするだけでも破壊されるほど「軟らかい」状態になっています。

それら(新たな感染源)をすべて取り除き、神経を取り除きます。この時、麻酔をして行います。

次いで、神経の入っていた歯の根っこ内部の壁も(細菌感染が残存しているため)、やすりをかけて取り除きます。

その後、空洞になった歯の根っこの内部に「人工的な薬(空洞を埋める目的と感染防止を目的)」を入れていきます。

なお、この操作では、「ピピピ」という音がする場合がありますが、これは「歯の根っこの長さ」を測定しています。

その長さに合うように薬を入れていきます。

 

その感染の強さによって、治療回数が変わる。

感染の程度が弱い場合には、1回で終わることもありますが、感染の程度が強い場合には、3回、4回とかかることも普通です。

ここを急ぐことで、予後の再発が早まるため、じっくりと行う場合が多いのです。

神保町野本歯科医院 野本幸平



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