ブリッジ治療のメリット・デメリット

      2025/07/02

ブリッジ治療とは何か? メリット・デメリット

歯の治療には、「虫歯治療」「歯周病治療」「補綴(ほてつ)治療」「神経治療」「外科治療」など、様々な領域があります。今回のテーマ「ブリッジ治療」はこのうちの「補綴(失った歯を補う)治療」に該当します。このページでは、ブリッジ治療とはどのような治療で、どのような場面で行うのか、についてお伝えします。

 

 

1 ブリッジ治療とは何か?

歯を虫歯や歯周病で失った場合、なんらかの処置をしなければ、その失ったスペースに向かって、他の歯が移動し、噛み合わせの問題に発展していきます。したがって、歯を失ったときには、その「失ったスペース」を補う治療を行う必要があります。その方法には大きく3つの方法があります。

 

インプラント治療(詳細)

ブリッジ治療

義歯(入れ歯)治療(詳細)

 

これらの方法は、「失った歯の位置」「歯の状態」「ご本人の価値観」などを考慮して選択がされます。

 

ブリッジ治療の方法

ブリッジ治療は、失った歯の両隣の歯を支えとして、失った歯のスペースを補う治療です。名前にもあるように、「ブリッジ(橋)」のような形をとります。いわば、失った歯のスペースに『ダミーの歯』を設置し、その両隣の歯2本に『かぶせ物を装着』し、それらを橋渡しする形で、結合させる方法です。

 

2 ブリッジ治療とはどんな時に行うか?

これは、どの位置の歯を失ったかにより、できるかどうかが決定します。ここでは2つの例を示します。

・1番奥歯の歯を失った場合

この場合は、「インプラント治療」「義歯治療」を行うのが一般的です。後述しますが、ブリッジ治療というのは、両隣の歯を「支え」にするため、1番奥歯の場合は両隣に歯が存在せず、ブリッジ治療を行うことができません(例外はあります)

 

・両隣に歯がある位置の歯を失った場合(例:奥歯から2番目、3番目など)

この場合は、両隣に歯があるため、前述の「インプラント治療」「義歯治療」の他に、「ブリッジ治療」が適応となります。

 

3 ブリッジ治療のメリットとデメリット

 

メリット

・固定式のため、入れ歯のように取り外しをする必要がない

・固定式のため、硬いものも普通に噛むことができる

入れ歯は硬いものを噛むことが難しい:個人差がでやすい

短期間で対応できる(3週間弱)

身体への侵襲が少ない(外科治療をする必要がない)

 

デメリット

両隣の歯に負担がかかる

(被せ物を装着するために、両隣の歯を削る必要がある)

・噛み合わせを考慮しないと、短期間で歯根破折のリスクがある。

(噛み合わせの考慮は、インプラント治療も義歯治療も同様)

・ダミー部分の歯の清掃に、一定の練習がいる

 *ブリッジ治療は、ある程度健全な両隣の歯がなければできません。

*ブリッジ治療は、両隣の歯の状態を見極め、最も歯の機能を長持ちさせる「削り方」「技工物の製作」「材料」を考慮することが重要です。

 

4 ブリッジ治療の実際例

(ジルコニアブリッジ)

治療期間

:3週間

1回目:両隣の歯の虫歯治療、歯の形を整える治療

2回目:型取り

3回目:装着

この方の場合は、奥から3番目の歯(2小臼歯)を失い、その補綴(補綴)治療のために、ブリッジ治療を選択しました。なお、両隣の歯にも元々治療がされており、その再治療もかねて行われました。また、会話をする時に見える位置のため、審美性も考慮し、ジルコニアで対応しています。

*ブリッジ治療のデメリットは両隣の歯を削る必要があることです。しかし、今回の症例のように、元々削られている歯に対して行われる場合は、デメリットは少なくなります。

神保町野本歯科医院 野本幸平



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