神保町野本歯科医院

(写真1：セラミックによるクラウン治療)

(写真2：セラミックによるインレー治療)

セラミック治療とは、歯の欠損部分を「白い材質(セラミック)」で補う治療を指します。小さな欠損ならばインレー(写真2)、大きな欠損ならばクラウン(写真1)というように、その歯の状態に応じて対応が分かれます。

セラミック治療の特徴は、「審美性の高さ」と「生体親和性の高さ」です。したがって、見た目はもちろん、アレルギーリスクなどもない身体に優しい治療となります。

一方で、奥歯などの力がかかりやすい箇所においては、耐久性の観点から「破折」のリスクが生じます(その分、厚みをとって作ることでリスクは経験できます)。そのため、近年は奥歯などの耐久性の必要な部分においては、同じく白い材質のジルコニアを用いる場合が増えています。

2 ホワイトニングとは

ホワイトニングは、歯自体を白く漂白する治療です。方法は「歯科医院」で行うものと、「ご自宅」で自分のペースで行うものの2パターンがあります。

セラミック治療との違いが、歯自体を白くするという点です。そのため、金属の修復物が入っている歯に対しては、ホワイトニング効果は生じません。

なお、セラミックに対しては、多少の漂白効果が認められます。

3 同時にできるか？

セラミック治療とホワイトニングを同時期に行うことは可能です。ただし、セラミック治療では「白さ」をコントロールすることができます(人工的なため)が、ホワイトニングでは、その漂白効果をコントロールすることはできません。つまり、事前に結果がわかるのがセラミック治療で、事前に結果が読めないのがホワイトニング治療です。

したがって、まずホワイトニングを行い、その漂白効果を確認した後に、それに合わせてセラミックの白さを調整したほうが、バランスの良い白さの歯並びを具現化することがしやすいでしょう。

白さのフェーズ 

白さのフェーズには「明るさ」「暗さ」などにより、「ABC」の基準があります。セラミック治療では、このフェーズから白さを選択していくことができます。

したがって、ホワイトニングでどの程度の白さになるかを確認し、その色調に合わせてセラミックの色を決定することを推奨します。

セラミック治療とホワイトニングを同時に行うことはできます。ただし、同じ白さに調整したい場合には、先に「白さのコントロールが不可(個人差がある)」のホワイトニングを行い、その後に、「白さのコントロールが可能」なセラミック治療を行うことで、より調和のとれた白さを具現化することができます。

神保町野本歯科医院　野本幸平