野本歯科医院の野本幸平です。このページでは、当院の診療スタンス、学習環境、その他についてお伝えしています。
■初期の歯のクリーニングを、歯科医師が行うメリット
野本歯科医院は、歯周病の分野、すなわち『お口の健康維持』に力を入れています。昔のように、何でもかんでも歯を抜くのではなく、『抜歯に至らないための予防』を大切にしています。というのも、歯を失う最大の理由が『歯周病』であるためです。
当院の非常勤指導医の『伊藤公一先生』(日本歯周病学会 理事長、日本大学歯学部 病院長 等歴任)は、院内勉強会の中で、こんなことをおっしゃられました。
『歯科医師がしっかりとクリーニングも行うべき』
もちろん、歯科医師は治療に専念する必要があるため、必ずしもすべての患者様のクリーニングを担当することは困難ですが、少なくとも、症状が安定するまでは歯科医師が担当することが重要だと考えております。
(院内勉強会の様子。右:伊藤公一先生)
当院が初めての方は驚かれる方も多いのですが、野本歯科ではできる限り、「歯のクリーニング」においても、初期段階や治療並行時においては、歯科医師が担当することを徹底しています。その結果、歯科衛生士 と 歯科医師 間における情報錯誤が起こることもなく、担当医が、担当患者様をしっかりと把握することを具現化できます。ある程度状態が落ち着いた状況で、歯科衛生士に移行することを検討するようにしています。
歯周病の最大の敵は「プラーク」と呼ばれる、歯の垢です。これを放置すると石灰化し、「歯石」となります。歯石は歯ブラシでは除去することができず、歯科医院で専用器具による処置を受ける必要があります(歯石の除去は、クリーニングの1プロセスです)。当院では、痛みをほとんど感じない『超音波』による除去を実施しています。以下はその1シーンです。
1つ目の写真には『大きな歯石』が歯にこびりついているのが見えます。
2枚目では綺麗に除去できています。これがクリーニングです。
当院のクリーニングでは、歯石除去の他、歯面の汚れも併せて綺麗にお掃除します。
(ただし、綺麗に全てを除去することが本質ではありません。綺麗を優先し、歯を痛めでは意味がありません。有害性のないものまで除去する必要はありません)
このように、当院では、治療前と治療後を比較し、画像としてお見せします。このようなプロセスを通じて、少しずつ、患者様の歯のセルフケア(ご自宅での歯のケア)のモチベーションを高めるように心がけています。