話していると口角に泡がたまるのはなぜ?【舌癖?ドライマウス?】原因から改善法まで徹底解説
「会話中に、気づくと口角に白い泡状の唾液が溜まっている…」
「口元が汚れていないか、いつも気になってしまう…」
「話しているときに口から唾液が垂れてくる…」
話していると口角に泡状の唾液が溜まるという現象は、見た目の問題だけでなく、ご本人の精神的なストレスにもつながることがあります。
しかし、この症状は単なる「癖」や「話し方」の問題ではなく、口腔内の様々な健康状態や機能のサインである可能性があります。
この記事では、歯科医師の立場から、なぜ話すと口角に泡が溜まるのか、その原因からご自宅でできる改善策、そして当院での対処法まで、詳しく解説していきます。
口角に泡がたまるのはなぜ?考えられる3つの主な原因
口角に泡状の唾液が溜まる原因は、一つではありません。
唾液の質や量、口周りの筋肉の働き、そして舌の癖など、複数の要因が複雑に絡み合っています。
【原因1】お口の周りの筋肉の働きが弱い
口の周りの筋肉(口輪筋)の働きが弱いと、口角をしっかりと閉じることができず、唇の端に隙間ができてしまいがちです。
これにより、唾液が漏れ出やすくなります。
口輪筋の機能低下
口輪筋は、唇を閉じたり、すぼめたり、口角を横に引いたりする動作を司る筋肉です。
この筋肉が衰えると、口角の締まりが悪くなり、会話中に唾液が口角に溜まりやすくなります。
表情筋の衰え
口輪筋だけでなく、口元を動かす表情筋全体が衰えていると、口元が緩みがちになります。
これにより、話すときの唇の動きがスムーズでなくなり、唾液が飛びやすくなることもあります。
【原因2】唾液の質と量のアンバランス
「唾液が多いから溜まる」と思われがちですが、実はその逆で、唾液の量が少ない「ドライマウス」も、泡が溜まる大きな原因となることがあります。
唾液の量が少ない場合(ドライマウス)
唾液が少ないと、口の中が乾燥し、唾液に空気が混ざって泡立ちやすくなります。
これが、口角に泡状の唾液として溜まる主な原因です。
健康な唾液には潤滑作用があり、泡立ちにくい性質がありますが、唾液腺の働きが弱まると、唾液の粘度が高くなり、泡立ちやすくなってしまいます。
ドライマウスは、唾液腺の機能低下だけでなく、ストレス、特定の薬の副作用、糖尿病などの全身疾患、加齢など、様々な要因で引き起こされます。
唾液の量が多い場合
逆に、唾液の分泌量が多い方もいらっしゃいます。
これは、体質的なものや、薬の副作用、消化器系の問題など、様々な原因が考えられます。
唾液の量が多すぎると、飲み込むスピードが追いつかず、話している間に口の中に溜まってしまい、口角から溢れやすくなります。
【原因3】舌や唇の悪い癖(口腔習癖)
舌の位置や唇の動きに悪い癖(口腔習癖)がある場合も、口角に唾液が溜まる原因となります。
舌癖(ぜつへき)
舌の正しい位置は、上あごの天井部分に舌全体が触れている状態です。
しかし、舌が常に下あごに下がっていたり、前歯を押していたりする癖(低位舌や舌突出癖)があると、唾液がうまく飲み込めず、口の中に溜まってしまいます。
口呼吸
普段から口呼吸をしていると、口周りの筋肉が緩み、唇が半開きになりがちです。
これにより、唾液が乾燥しやすくなったり、口角から漏れやすくなったりします。
飲み込み方の癖
唾液を飲み込む際、舌を正しく使えていないと、飲み込みが下手になり、唾液が口の中に残りやすくなります。
放置するとどうなる?口角の泡は、お口の健康のサイン
「口角に泡がたまる」という症状は、単に見た目の問題だけでなく、お口や全身の健康状態に様々な影響を及ぼす可能性があります。
口元が緩む
口輪筋の機能が低下したまま放置すると、口元全体がたるみ、ほうれい線が深くなったり、老けた印象を与えたりする可能性があります。
虫歯や歯周病のリスク増加
唾液には、歯を再石灰化させたり、細菌を洗い流したりする自浄作用があります。 ドライマウスなどで唾液が少ない状態が続くと、これらの働きが弱まり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
口臭の悪化
唾液が少ないと、細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因となります。
消化機能への影響
唾液には消化酵素が含まれています。唾液の量が少ないと、食べ物の消化が不十分になり、胃腸に負担をかけることがあります。
顔全体の歪み
舌癖や噛み癖が原因の場合、顔の筋肉のバランスが崩れ、顔全体が歪んでしまう可能性もあります。
口角の泡は、「お口の機能が十分に働いていませんよ」という、お口からの大切なサインなのです。
ご自宅でできる!口角泡を解消するためのセルフケア
まずは、ご自宅でできる簡単なセルフケアから始めてみましょう。
継続することで、口周りの筋肉を鍛え、唾液の分泌を促すことができます。
【セルフケア1】口周りの筋肉を鍛えるトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)
「あ・い・う・べー」体操
「あ」: 口を大きく開ける
「い」: 口角を横に引いて、「いー」と発音する
「う」: 唇を前に突き出して、「うー」と発音する
「べー」: 舌を思いっきり下に突き出す
これを1日30回程度、毎日継続して行いましょう。口輪筋や表情筋全体が鍛えられます。
「ポッピング」トレーニング
舌を上あごの天井部分に吸い付けて、「ポン!」という音を立てて離すトレーニングです。
舌の筋肉が鍛えられ、舌の正しい位置を意識できるようになります。
「ペットボトルくわえ」トレーニング
空のペットボトルの口を、唇だけでくわえて持ち上げるトレーニングです。
これも口輪筋を鍛えるのに非常に効果的です。
【セルフケア2】唾液腺マッサージ
唾液の分泌を促すには、唾液腺のマッサージが有効です。
食事前に行うのがおすすめです。
耳下腺(じかせん)
耳の前あたりにある唾液腺を、指先で優しく円を描くようにマッサージします。
顎下腺(がっかせん)
あごの骨の内側にある柔らかい部分を、下から上に押し上げるようにマッサージします。
舌下腺(ぜっかせん)
舌の付け根の内側を、舌で押し上げるようにマッサージします。
【セルフケア3】正しい舌の位置を意識する
口を閉じているとき、舌の先がどこに触れているか意識してみましょう。
正しい位置は、「舌の先が、上の前歯の少し後ろの上あごの天井に触れている状態」です。
これを常に意識することで、舌の筋肉が鍛えられ、自然と飲み込みが上手になります。
歯科医院での専門的な治療と当院のこだわり
セルフケアで改善が見られない場合や、症状が強い場合は、歯科医院で専門的な診断と治療を受けることをおすすめします。
当院では、患者さま一人ひとりの原因を正確に診断し、根本的な解決を目指します。
【1】精密な診断
口周りの筋肉評価
口輪筋や舌の筋肉の働きを詳細に評価します。
噛み合わせのチェック
噛み合わせが悪いと、口元が閉じにくくなることがあります。
噛み合わせが唾液の溜まりやすさに関係していないか、精密に診断します。
口腔習癖の評価
舌の癖や口呼吸の有無を、視診や問診で詳しく確認します。
【2】根本原因に応じた治療
口腔筋機能療法(MFT)の指導
ご自宅でできるトレーニングだけでなく、より専門的な舌や口周りの筋肉のトレーニングを丁寧に指導します。
正しい舌の位置や飲み込み方を習得することで、根本的な改善を目指します。
当院では、矯正治療を専門に行う【サクラパーク野本歯科(飯田橋)】と提携しております。
日本矯正歯科学会の認定医を含む複数の専門医が在籍し、安心して治療を受けていただけます。
初回相談は神保町野本歯科医院での受付も可能ですので、お気軽にお問合せください。
噛み合わせ治療
噛み合わせに問題がある場合は、歯並びの矯正治療や、詰め物・被せ物の調整、入れ歯の作成などで、口元を正しく閉じられる状態に整えます。
ドライマウス治療
唾液腺マッサージの指導に加え、唾液の分泌を促す薬や、保湿剤、人工唾液などを活用し、お口の乾燥を改善します。
口呼吸の改善
アレルギーや鼻炎など、口呼吸の原因となる疾患がある場合は、専門医と連携して治療を進めます。
また、口呼吸を改善するためのトレーニングも指導します。
まとめ:口角の泡は、あなたの「お口の健康」からのメッセージです
話していると口角に泡状の唾液が溜まるという症状は、決して恥ずかしいことではありません。
それは、あなたの「お口の機能に改善が必要ですよ」という大切なメッセージなのです。
放置してしまうと、見た目だけでなく、虫歯や歯周病のリスクを高め、将来のお口の健康を脅かす可能性があります。
神保町野本歯科医院では、患者さまが抱えるどんな些細なご不安にも、真摯に向き合います。
口角の泡というお悩みを、お口全体の健康を見直すきっかけとして捉え、患者さまと二人三脚で根本的な解決を目指したいと考えています。
もし、この記事を読んで、「もしかして…」と感じた方は、どうぞ一人で悩まず、お気軽に当院にご相談ください。
私たちは、皆さまが心から安心して笑顔を見せ、会話を楽しめるよう、全力でサポートさせていただきます。
神保町野本歯科医院:https://nomodent5454.com/
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