非常に大切な問題です。標準予防策のスタンダードプリコーションは今後も問われるでしょう。
院内感染の予防の基本は2つの軸からなります。1つ目の「標準予防策(スタンダードプリコーション)」は、「すべての患者に対して適用される」もので、2つ目の「感染経路別予防策」は、感染力が強くスタンダードプリコーションで不十分な感染症に対して追加される予防策です。
今回の問題は、スタンダードプリコーションの基本概念について問われています。スタンダードプリコーションは、感染症の有無に関わらず、すべての人の「血液」「汗を除く全ての体液、分泌物、排泄物」「傷のある皮膚」「粘膜」を感染の可能性があるものとして、自分自身を防御し同時に拡散を防止することを基本概念としています。なお、スタンダードプリコーションの項目は以下の10個です。
・手指衛生
・個人防護具(PPE)
・手袋、ガウン、マスク、ゴーグル、フェイスシールド
・患者配置
・患者ケア器材・器具・機器の取り扱い
・環境の維持管理
・リネンの取り扱い
・労働者の安全(鋭利器材の取扱)
・呼吸器衛生/咳エチケット
・安全な注射手技
・特別な腰椎穿刺手技のための感染制御策
★手洗いにおける部位別のポイント